モーツァルト生誕の地、250周年“狂騒曲” :共同-2006年1月11日
今年は天才音楽家モーツァルトの生誕250周年だ。 生まれ故郷のオーストリア・ザルツブルクでは、記念コンサートや展示会などがめじろ押し。 人口約15万の観光都市にとっては絶好のビジネスチャンスでもあるだけに、新しいモーツァルト商品もお目見えするなど、“モーツァルト狂騒曲”が盛り上がりを見せ始めている。
▽便乗商法
モーツァルトは1756年1月27日に生まれた。ザルツブルク旧市街の中心部には今も生家が残り、観光の目玉の1つになっている。
商店の店先には100年以上の歴史を持つチョコレート菓子で土産の定番「モーツァルト・クーゲルン」のほか、Tシャツから香水、下着、ゴルフボールまで、普段からさまざまなモーツァルト商品が観光客を待ち受ける。
アイデアが出尽くした感すらある中、ビール会社やチョコレート会社は新たに250周年のロゴ入り商品を製造、便乗商法に余念がない。郊外の精肉店主は「夢に出てきた」というレシピでバイオリンに形を似せた「モーツァルト・ソーセージ」を考案し話題に。
ザルツブルクに限らず、国内では新たに「モーツァルト・ワイン」や「モーツァルト・ヨーグルト」も登場した。地元メディアは「次に何が売り出されても誰も驚かない」と便乗商法をチクリ。
250周年の経済効果は、ザルツブルクだけでも「今年1年間で少なくとも2000万ユーロ(約28億円)」(地元観光当局者)とも試算される。旧市街の菓子店の女性店員は「お客さんにたくさん来てほしい」と期待し、観光業者は「春から夏にかけて観光客も増え、便乗商法も一層増えるのでは」と予想する。
▽EU会議でも
ザルツブルクではモーツァルトの誕生日の今月27日、世界的指揮者アーノンクール、ムーティ両氏の指揮で、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会が開かれるのを皮切りに、年末まで催しが続く。
毎年夏に行われるザルツブルク音楽祭では、モーツァルトのオペラなど22の全音楽劇作品を上演。関連の特別展示会や学会なども開かれる。
オーストリアは今年上半期の欧州連合(EU)議長国で、250周年にちなんで今月27日に欧州の将来を議論する国際会議「サウンド・オブ・ヨーロッパ」をザルツブルクで開催。ライス米国務長官を招き、プロ級の腕前といわれるピアノ演奏を依頼する計画も出ている。