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ラ・シルフィード・・・人間に恋した妖精の物語2

シルフィードを追って森に入ったジェームス、すっかり夜になってあたりは真っ暗です。 

遠くに火が燃えているのを見つけたジェームスは、その火の明かりを頼りに森の奥へと進んでいきました。

そこでは突然ジェームスの前に現われたあの魔法使いの老婆マッジが火をたいて大釜で何かを煮ていました。 

マッジはジェームスを見ると

「困ったことがあったらおいで。」

不気味に笑いながら言いました。 
そして、シルフィードはあっちへ行ったとジェームスに教えます。

マッジに言われたとおりに進んでいくと、シルフィードの仲間の妖精がたくさんいる森へ着きました。 シルフィードからジェームスの話を聞いていた妖精たちはジェームスを歓迎します。

シルフィードも現われました。 妖精たちに囲まれ、シルフィードと楽しく踊るジェームス。 

まるで夢の中にいるような良い気分。 シルフィードの愛らしさにすっかり心を奪われてしまったジェームスは、シルフィードを抱きしめようとします。 

でも、シルフィードはジェームスの腕の中からふわりと逃げてしまいます。 

空気の精のシルフィードを人間のジェームスが抱きしめることはできないのです。

「僕のことを好きだと言ったのにどうして逃げてしまうのか…」

ジェームスは不安になりました。



『困ったことがあったらおいで。』

マッジの言葉を思い出したジェームスは、マッジのところへ行きました。

「シルフィードが僕から逃げないようにしてほしいんです。」

マッジにジェームスは頼みました。
マッジは大釜からショールを取り出すと、

「このショールをシルフィードにかければ、シルフィードは飛べなくなる。」

そう言い、ジェームスに手渡しました。



マッジにもらったショールを手に、シルフィードの元へジェームスは急ぎました。

ジェームスが持っているショールを見たシルフィードは、花嫁のショールだと思い込んで大喜びです。

ジェームスもこれでシルフィードが逃げることはないと思い、喜びいっぱいでシルフィードの肩にショールをかけてあげました。

するとどうでしょう、とたんにシルフィードの羽がぬけて、シルフィードはぐったりしてしまいました。

ジェームスは自分のあやまちに気づきましたが、もう手遅れでした。

羽がぬけたシルフィードはジェームスの腕の中で死んでしまいました。 妖精たちがやってきて、シルフィードを空へと運んでいきます。

どんなに悔やんでもシルフィードはもう二度と戻ってきません。 
空のかなたへシルフィードは帰っていきました。



悲しみにくれるジェームスの前にマッジが現われました。

「シルフィードは飛べなくなっただろう。」
「あれを見てごらん。」

ジェームスはマッジが遠く指差した方を見てみました。 
はるか遠く、エフィとグルンの結婚を祝う行列が見えます。

「わたしの言ったことは全部本当だっただろう。」

ジェームスはシルフィードもエフィも失ってしまいました。

ラ・シルフィードのお話はこれでおしまいです。



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